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米中央軍は10日、トランプ米大統領の指示により、イランの複数の目標に対し攻撃を実施したと発表した。トランプ氏は「合意間近」と繰り返し発言してきたが、イランとの交渉が詰めの段階で足踏みしていることへのいらだちが背景にある。再攻撃でイラン側が米側に歩み寄ると判断したもようだ。
トランプ氏はこれまで、米イラン間の合意は近いという趣旨の発言を繰り返してきた。米CNNテレビは、「合意は近い」「イランは合意を切望している」などとトランプ氏が発言したりSNSに投稿したりした回数は、3月下旬以降少なくとも38回に上ったと報じた。
潮目が変わったのは、トランプ氏が米軍の攻撃ヘリが8日に「イランに撃墜された」と明らかにした9日のSNS投稿だ。
「イランは口先だけで行動が伴わない。自分たちに有利な合意をまとめる機会があったのに、交渉を長引かせすぎた。彼らは代償を払うことになるだろう」とトランプ氏は投稿し、いらだちをにじませた。
米ニュースサイトのアクシオスは、再攻撃の直接の引き金は米軍ヘリの墜落だったものの、実際には米国の提案に対するイラン側の返答が約2週間もなかったことが「トランプ氏のいらだちを募らせた」と分析。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「イランは協議を引き延ばし、米国をだました」と怒りを示した。
トランプ氏がいらだつ理由は、ホルムズ海峡の事実上の封鎖がこれ以上長引けば、11月の米中間選挙に影響が及びかねないためだ。ロイター通信などが今月8日に公表した世論調査で、トランプ氏の支持率は過去最低に近い35%に低下。海峡封鎖によるガソリン価格の高騰などが要因とみられる。今後、米側に死者が出た場合、さらに支持率が下がる恐れがある。
米当局者はアクシオスに対し、9日の米軍によるイラン攻撃は、イランとの「交渉の主導権を回復する」のが目標だったと説明。その一方で、「死者が出て合意の可能性が閉ざされないよう調整もされていた」と述べた。