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2025年度決算期(3月期)の上場約3700社の平均年間給与(平均年収)は692.6万円に達し、民間信用調査会社「帝国データバンク」が9日に発表した。これは5年連続で前年度を上回り、調査を開始した2003年度決算以降で最高を更新した。前年度(24年度)の671.1万円から21.5万円増加し、月換算でも約1.8万円の増加となり、増加額と伸び率の両方で過去最高を記録した。
前年度から平均年間給与が「増加」した上場企業の割合は76.8%にのぼり、過去最高水準となった。増加率の内訳を見ると、「2.5%以上5%未満」が最多で、全上場企業の25.2%を占めた。さらに「5%以上10%未満」が約2割、「10%以上」も約1割に達した。
この結果、厚生労働省の「2025年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況」に基づく平均賃上げ率(妥結額ベース)の5.52%を上回る上場企業は952社、全体の25.9%にのぼった。
上場企業では、直近の決算が減益や赤字で賃上げのための原資が増えない状況でも、人手不足による採用競争の激化を背景に新卒新入社員の給与を引き上げる「初任給インフレ」が顕著に見られる。これが既存社員の給与にも波及し、平均給与額を強く押し上げる要因となった。
25年度決算期をベースに平均給与別で分析すると、最も多いのは「600万円台」で939社、次いで「500万円台」850社、「700万円台」677社と続いた。高収入の目安となる「1000万円以上」は235社に達し、企業数ベースで初めて200社を超え過去最多を記録。また、上場以降で初めて平均給与が1000万円を超えた企業は51社(25年度内の新規上場含む)となった。
一方、平均給与額が「500万円未満」の企業は430社あり、全上場企業のうち「500万円台以下」は計34.8%を占めた。500万円台以下の割合は前年度から低下傾向が続くものの、上場企業内では賃上げで平均を大きく上回る水準を維持する企業と、低収益を背景に賃上げが難しい企業との二極化がより鮮明になっている。