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日本代表は29日(日本時間30日)、FIFAワールドカップ2026決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)でブラジルと対戦し、1-2で逆転負けを喫した。グループFを2位で突破した日本は、立ち上がりから世界屈指の攻撃力に押し込まれ、守備に追われる展開を強いられた。フィールドプレーヤーで唯一、全4試合に出場したDF伊藤洋輝は試合後、「現実は甘くないと思い知らされた。グループリーグとは全く違う強度とクオリティを突きつけられた」と唇を噛んだ。
試合を通じてブラジルが主導権を握り、日本のゴール前は常に脅威にさらされた。伊藤は「あれだけボックス周りでパスを回されると、4失点、5失点してもおかしくなかった」と振り返り、守備陣の苦闘を率直に語った。前半は何とか耐えたものの、後半に入るとブラジルはシンプルなクロス攻撃に軸足を移し、さらに日本を自陣に押し込んだ。伊藤は「相手のセンターバックが高い位置まで参加してクロスを上げてきた。ボックス内に人数がいても、もう少し体を寄せる対応ができていれば……」と、失点場面での細かな判断ミスを反省点に挙げた。
伊藤が最も痛感したのは、攻撃面でのブラジルとの「差」だった。相手はゴール前でいとも簡単に決定的な場面を創り出す。一方で日本は、なかなか相手のボックス周辺で圧力をかけられなかった。「自分たちも逆に、ああいう脅威となる時間帯を作らなければいけない。そこが今日の決定的な差だった」と伊藤は指摘。カタール大会から3年半をかけて成長してきたチームだが、決勝トーナメントの壁は依然として高く、世界トップとの実力差が如実に表れた試合となった。
悔しさをにじませながらも、伊藤は冷静に現実を受け止めている。「先のことはまだ考えられない。まずはこの悔しさをしっかりと落ち着かせたい」と語り、今は何よりも感情を整理する時間が必要だと強調した。ワールドカップという大舞台で、日本の守備の要として全試合にフル出場した男が感じた「現実の厳しさ」。それをどう次に生かすかが、日本代表の今後の課題となる。