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財政状況が深刻化し、8月にも総務相の事前許可が必要な「起債許可団体」に転落する見通しとなった兵庫県は13日、財政健全化に向けた公債費負担適正化計画の素案を公表した。同県は令和12年度に財政破綻が懸念される「早期健全化団体」に転落する可能性があり、まず投資を10%削減することで回避を目指す方針を示した。
県財政は、阪神淡路大震災の復興・復旧のために発行した県債の返済に加え、近年の金利上昇の影響などで悪化している。県の収入に対する借金返済額の割合を示す「実質公債費比率」が令和7年度決算までの3年平均で18%を超え、8月に起債許可団体に転落することが確実となっている。
さらに素案の策定に伴い、過去に用地取得のために発行した地方債490億円のうち338億円について、地方財政法違反の可能性がある処理をしていたことが判明した。この影響で今後の財政試算を修正したところ、実質公債費比率が最大0.8%悪化し、金利が今後3%で推移した場合、当初の想定より3年早い12年度に早期健全化団体に転落する見通しとなった。
県の試算では、転落回避に向けて来年度から20%の投資削減が「最低限必要」とし、さらに起債許可団体の基準となる実質公債費比率18%を下回るには25%の投資削減が必要とした。一方、継続事業が多いことから「ただちに20%の投資削減は困難」と分析。25%の削減については「既存インフラの維持にも支障が出る」とした。
素案は今年度から17年度までの10年間が計画期間で、方向性としてまず投資規模を最低10%抑制することで、当面の間、実質公債費比率が早期健全化団体の基準となる25%を超えないようにする緊急対策を優先する。その上で、来年度に歳入歳出を全般的に見直す改革の検討に着手する。この内容ならば、実質公債費比率は12年度に25%となるが、単年度に留まり、翌年以降は減少に転じるため、早期健全化団体への移行は避けられる。
10年4月以降に2回目の計画策定を実施し、この段階で起債許可団体からの脱却を見据えて、実質公債費比率の18%未満の実現を目指すとした。
この日の財政運営検討会では、有識者から「インフラ投資の急激な削減は機能喪失を招く」として民間資金活用の提言があったほか、「わかりやすく県民に説明する努力が必要」などの意見もあがった。
終了後、斎藤元彦知事は「数年間は厳しい行財政改革は避けられない。県民生活への影響を避けていくことが、これからの議論で非常に大事だ」と述べた。案は8月に国に提出する予定。