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銀行業界は最高益を連発し、一見わが世の春を謳歌している。だがその熱狂の裏で、預金流出という深刻なリスクが忍び寄っている。好業績の影でくすぶる5つの火種とは何か、その実態に迫る。
第一の火種は長引く低金利環境だ。預金金利が極めて低いため、個人や企業はより高い利回りを求めて資金を株式や投資信託に移す。この流れは銀行の預金基盤をじわじわと蝕んでいる。
第二はフィンテック企業の台頭である。スマホ決済やオンライン投資アプリの普及で取引コストが低下し、消費者は銀行以外の選択肢を当たり前に選ぶようになった。預金流出は加速の一途をたどる。
第三に規制強化による収益圧迫が挙げられる。国際的な資本規制やリスク管理の厳格化が自己資本比率を引き上げる要求を強め、銀行の利益率を圧縮している。これがさらなる預金流出を招く悪循環を生む。
第四の火種は人口減少と地域経済の疲弊だ。貸出需要が縮小し、特に地方銀行は融資先の確保が難しくなっている。第五に地銀の再編の遅れが競争を過熱させ、体力の弱い銀行が淘汰されるリスクを高めている。これらの火種は静かに、しかし確実に延焼している。