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中国広東省当局が違法飼育業者から保護した猫に対し「無害化処理」と称して生き埋めにした疑いがあるとして、愛猫家や動物保護団体から非難が上がっている。3月9日には、深く掘られた穴に猫が次々と生き埋めにされる動画が流出。その後も約900匹が行方不明になっている。当局は「動画は事実ではない」と否定する一方、報道に対して「生き埋めにするかどうかを決めるのはあなた方ではない」と強硬姿勢を崩さない。香港オンラインメディア「香港01」が報じた。
動画には、数メートル掘られた土の穴に、飼育用と思われる木製のかごや猫が放り込まれ、上方ではショベルカーが掘削か埋設の作業とみられる動きを見せている。穴から必死に跳び上がって逃げる猫の姿も映されている。
香港01によると、現場は広東省仏山市。「食は広州にあり」とも形容されるほど食欲旺盛とされる同省には、中国内でも猫を食べる文化が集中している。猫肉産業は地元で儲かる産業で、地元で5大ファミリーとされる内の一つ、黄家の中心ビジネスと報じられている。広東省では1斤(600グラム)が6元(約120円)で売買されているという。
ただ、問題となっているのは、食べる伝統の可否ではなく、当局側が「無害化処理」と呼称する手法についてだ。
中国本土には香港と異なり、猫や犬肉を食べることを禁止する法律はない。2010年に動物虐待防止法の制定に動いたが、頓挫した経緯がある。そのため、こうしたケースで適用されるのは病気などのまん延防止を想定した動物防疫法になる。検疫を行っていない動物は没収の対象となる。
当局は地元の動物愛護団体に対し、日本でも行われている二酸化炭素注入による窒息死を約束したが、実際に行われているか確認する現場立ち合いも認めなかった。その後、団体関係者に対し「方法は殺害して埋めるか、直接埋めるかだけだ」と話したという。
こうした背景の一つとして指摘されるのが予算の問題だ。仏山市の猫の「無害化処理」予算は区によって差はあるものの1匹あたり50~70元(約100~140円)。10万元(約200万円)の上限に達すると終了する取り決めで、10万匹を超えるとされる同市の殺処分対象には遠く及ばず、生き埋めなどの行為が横行する理由の一つになっていると見られる。中国では昨年池で100匹近い猫が溺死する動画も出回った。今回出回った動画は今年3月ではなく昨年の撮影との指摘もあるが、こうした殺処分の横行をむしろ印象付けるものとなり、根本的な解決には程遠そうだ。