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AIや半導体市場の急変動が続くなか、キオクシアHDの大株主だった東芝とベインキャピタルが相次いで大量売却を実施した。その結果、同社の株価は「半値8掛け2割引」ともいえる「捨て値」水準まで急落し、投資家の間で失望感が広がっている。
東芝は経営再建の過程でキオクシア株式を売却せざるを得ず、ベインキャピタルもファンドの償還期限などを背景に保有株を減らした。売り圧力が集中したことで需給が悪化し、短期の株価は業績動向からかけ離れた低水準に置かれることになった。
しかし、本質的な需要はむしろ拡大している。生成AIの普及に伴いデータセンター向けのNAND型フラッシュメモリー需要は急増しており、キオクシアは高い技術力と歩留まり改善によって競争力を維持している。半導体市況の一時的な低迷は、中長期の成長トレンドを否定するものではない。
実際、半導体業界はこれまで幾度も景気循環を繰り返してきた。底値圏と見られる局面では、逆張りで投資を行う機関投資家も少なくない。キオクシアの株価が「捨て値」と呼ばれる水準まで下がった今こそ、中長期のリターンを期待して買い向かう好機と捉える向きもある。
もっとも、投資判断には慎重さが求められる。メモリー市況の回復時期や競合他社との価格競争、地政学リスクなど不透明要素は多い。それでも、技術優位と需要構造を踏まえれば「中長期で相場は終わっていない」と考える理由は十分にある。