
早稲田大学商学部の山野井順一教授は、中堅企業がさらに飛躍するためには経営者の強い成長意志が不可欠だと指摘する。同教授は長年にわたり企業成長の研究を続けており、多くの実例を分析してきた。その中で浮かび上がったのは、自社の既存事業にとどまらず、異分野の知識を積極的に取り入れる姿勢の重要性である。
山野井教授は、成長を遂げる企業には共通して「なぜ変わる必要があるのか」という問いを経営陣が共有していると述べる。変化を恐れず、あえて不確実性に飛び込む意志が組織全体に浸透しているという。逆に、現状維持に甘んじる企業は競争環境の変化に対応できず、成長が止まる傾向がある。
また、異分野の知を組み合わせる具体策として、外部人材の登用や他業種とのアライアンスを挙げる。例えば製造業がIT企業と協業することで新たなサービスを生み出した事例がある。このようなクロスインダストリーの取り組みは、従来の常識を打ち破るイノベーションを生む可能性を秘めている。
さらに山野井教授は、中堅企業こそ規模の柔軟性を活かすべきだと強調する。大企業のような硬直した組織ではなく、小回りの利く意思決定ができる点が強みだ。その強みを生かし、経営者が率先して新しい挑戦を続けることが持続的な成長につながると語る。
最後に、成長意志を維持するためには経営者の学習意欲が欠かせないと指摘する。山野井教授は、「現場の声を聞きながら自らも学び続けるリーダーが、企業を次のステージへ導く」と述べている。中堅企業が飛躍する鍵は、まさに経営者の姿勢にかかっていると言えるだろう。
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