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ダムドのコンプリートカー『ステップワゴン・レゾネーター』は、角ばったレトロ調のヘッドライトやブラックのグリル、フルバンパーを採用し、アメリカンバンの無骨さをにじませながら日本の風景に馴染む。フェイスチェンジキットはコイト製ライトを採用し、エラーなく装着できる設計だ。
海辺へ向かう道で、揺れるやしの木を視界に捉えながら、私はステアリングを少しだけ握り直した。フロントガラスの向こうには、まだどこか朝の色を残した海が広がっている。初春の光は透明で、道路脇の松林の影を長く伸ばしていた。車内には、エンジンの穏やかな振動と、かすかな潮の匂いが混ざり合っている。
沖ノ島の護岸にクルマを止める。ドアを開けた瞬間、ひんやりとした海風が頬を撫でた。波がコンクリートに当たって弾ける音が、少し尖りを残した空気を規則正しく刻んでいる。助手席の彼女は、早速スマホで撮った写真を確認しながら「今日は絶対いい日になるね」と笑った。その声が風に乗り、温もりを帯びはじめた海にすっと溶けていく。
この角目4灯は、専用ステーやハーネスを含めてパッケージ化された「フェイスチェンジキット」によるものだ。信頼性の高いコイト製のライトを採用し、よくある“ハロゲンライトにするとエラーが出る”というようなこともない。単なるドレスアップにとどまらず、フィッティングまで考慮された設計だからこそ、違和感のない自然な仕上がりを実現している。ABS製パーツを主軸とした構成も含め、細部まで丁寧に整えられていることが分かる。
スクエアフォルムのタフな顔つきは、質感を含むディテールすべてが、まるではじめからそこにあったかのようだ。アメリカンバンの無骨さをにじませながら、日本の風景にきちんと馴染んでいる。
護岸に並ぶクルマの中でも、途中で寄ったサービスエリアでも、私のレゾネーターはすぐに見つかった。派手ではない。けれど確実に視線を止める。主張しすぎないのに、埋もれない。その絶妙な距離感が心地いい。通りすがりの人の視線を感じると「どこのクルマかな…?」そんな会話が聞こえてきて、くすぐったさと嬉しさが同時に込み上げ、助手席の彼女と目を合わせて微笑んだ。
昼前、目的地のデイキャンプへと向かった。コンテナの無機質な壁面と芝生の鮮やかなグリーンを背景に、蒼色のボディが光を受けてきらりと反射する。空と海を足して二で割ったようなその色は、角度によってわずかにニュアンスを変え、穏やかな表情を見せる。
クラシック感を前面に押し出した「ウッドストライプ」と、磨きすぎない艶を帯びたシルバーのディッシュホイール(DEAN CROSS COUNTRY)に目を見やる。どこか懐かしさを引き連れながらも、いまの空気に自然と溶け込んでいる。
足元を支えるトーヨータイヤ「OPEN COUNTRY A/TIII」は、視覚的なタフさを演出するだけでなく、舗装路でも芝生でも安定した接地感をもたらす。ホワイトレターがさりげなくアクセントになり、全体の完成度を引き上げている。さらに「サイドロアデカール」で、さりげなくボトムライン全体の印象を引き締めている。こうした足回りまで含めて整えられているからこそ、世界観に揺らぎがない。
バーガーの包み紙を開くと、肉の香ばしい匂いが立ち上った。ガーデンベンチに腰を下ろし、大きな口を開けてかぶりつく。そばで静かに佇むレゾネーターのホイールが、太陽を映しながら眩しく輝いている。はじけるソーダの泡音と、笑い声。ぐんとリアゲートを開けば、広々とした空間が現れ、荷物も人も余裕をもって受け止める。ミニバンとしての実用性は何ひとつ損なわれていない。チェック模様のシートカバー*が、どこかアメリカンダイナーを思い出させてくれるのも私のお気に入りだ。(*試作品)
青空の下でのんびりとした時間を過ごした後、再びハンドルを握る。ミニバン特有の視界の広さはやはり安心感がある。中身は最新のステップワゴン、扱いやすさや快適性は日常使いにも十分な完成度だ。そこにクラシックなスタイリングを纏わせることで生まれるギャップが、このクルマの魅力をより際立たせている。
かつて、ボロボロのワーゲンワゴンで旅をする女の子の映画を見て憧れたことがある。自由で、どこか危うく、それでも前に進み続ける姿に胸を打たれた。でもいまの私が求めるのは、不安と引き換えの自由ではない。安心の上にある自由だ。壊れる心配をせず、思いきり遠くまで行けること。その上で、自分らしさを重ねていくこと。レゾネーターは、そのちょうどいい答えのように思えた。
夕暮れが近づき、原岡桟橋へ向かう。凹凸の砂浜にゆっくりと乗り入れる。バックミラーにかけたエアディフューザーがぶんぶん揺れた。でも、足元から伝わる感触は終始穏やかで、不安は感じなかった。最高のポジションにクルマを停め、前を見た。
空はゆっくりと色を変え、時に薄むらさきを交えながら、幾重もの橙から深い群青へと溶けていく。海の向こうに浮かび上がる富士山のシルエットが、刻々と濃さを増していく。水面には揺れる光の帯が伸び、世界が一瞬息を止めたかのように静まり返る。思わず息を呑んだ。
フロントガラス越しに見るその情景は、ただ美しいという言葉では足りない。エンジンを切ると、車内の振動がふっと消える。ハンドルに残るわずかな温もり。私とレゾネーターがひとつになって走っていた時間が、まだそこにある。夜の色に染まり始める海と、鼻先にのびたボディとの境い目が曖昧になる。ドアを開けて浜辺に降りると、「デューリーマーカーマウント」があたりを柔らかく照らしていた。その光が、心にもふわりと灯る。
この1台は、家族のためだけのミニバンではない。仲間との時間も、ひとりで走る時間も、どちらもきちんと受け止めてくれる。パーツ単体での装着も可能だが、ダムドのコンプリートカーとして完成形を手に入れる選択肢があるのも大きい。
細部まで世界観が整えられた状態で乗り出すこと。それは、デザインを単なる装飾ではなく“思想”として楽しむという意思表示でもある。全国にある400以上の協力店に足を運ぶと、コンプリートカーそのものをじっくり検討して購入できるというのも安心のひとつだ。
1日私たちを見守ってくれた太陽がゆっくりと沈んでいくなかで、私は思った。ただ移動するためのクルマではなく、いまの自分を未来の自分へきちんと運んでくれる1台を選びたい、と。年齢を重ねるほどに、なりたい私へ近づいていく。ダムド『ステップワゴン・レゾネーター』は、その静かな願いに確かに応えてくれている。