
政府は28日、高市早苗首相が5月1日から5日までの日程でベトナムとオーストラリアを訪問すると発表した。この訪問は、日本が推進する外交方針「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の10周年を記念する重要な機会となる。首相はベトナムで、進化した新たなFOIPを表明する予定だ。
FOIPは2016年に当時の安倍晋三首相がケニアで提唱した外交方針で、太平洋からペルシャ湾に及ぶインド太平洋地域を「自由と法の支配、市場経済を重視する場」と位置づける。この構想は第1次トランプ米政権にも採用され、日米共通の外交戦略へと発展してきた。
高市首相は2日にベトナムの最高指導者であるトー・ラム共産党書記長と会談する。さらにベトナム国家大学でスピーチを行い、この10年間で急速に変化した国際情勢や技術革新に対応した新たなFOIPの理念を打ち出す見通しだ。
首相の訪豪に先立ち、日豪両国の防衛相が短期間で相互訪問するなど、防衛協力の「下準備」が進められている。高市政権は就任後、武器輸出の本格化や安保関連文書の改定など、安全保障政策を積極的に推進している。
今回の外遊は、インド太平洋地域での日本の存在感を高めると同時に、同盟国や友好国との連携強化を図る狙いがある。高市首相はベトナムと豪州での首脳会談を通じて、地域の平和と安定に向けた具体的な協力策を協議する方針だ。
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