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日本の長期金利が29年ぶりの高水準に急騰し、市場に衝撃が走っている。この急騰のきっかけは日本銀行の金融政策正常化だが、足元の高水準を説明するにはそれだけでは不十分だ。経済学者の野口悠紀雄氏は、複合的な要因が重なった結果と指摘する。
日銀は2024年3月に大規模な金融緩和政策の修正を決定し、長期金利の変動幅を拡大した。これにより市場では金利上昇圧力が強まり、長期金利は上昇基調に入った。しかし、正常化だけでは29年ぶりの水準に達する説明は難しい。
最大の要因の一つは、米国の長期金利上昇の波及だ。FRBの利上げ継続観測が根強く、米国10年債利回りが上昇する中で、日本の長期金利も連動して押し上げられた。金利差拡大を背景に円安が進行したことも、国内金利を押し上げる要因となった。
もう一つの要因として、国債需給の悪化が挙げられる。財政赤字の拡大懸念から、新規国債の発行増加が見込まれ、需給バランスが崩れつつある。加えて、市場では日銀が買い入れを減らすとの思惑が強まり、国債価格下落(金利上昇)に拍車をかけた。
野口氏は「日銀の正常化だけが原因ではない。内外の環境変化が同時に起きた結果、29年ぶりの高金利となった」と分析する。今後の長期金利の行方は、日銀の政策対応だけでなく、海外金利の動向や日本の財政運営にも左右される見通しだ。