
外務省は29日、ペルシャ湾に滞留していた日本関係船舶がホルムズ海峡を通過し、日本に向けて航行していると発表した。日本人3人が乗船しているという。日本に向かう船舶がペルシャ湾から出たのは初めてとなる。
この船舶は、出光興産の大型石油タンカー「出光丸」(パナマ船籍)を指しているとみられる。同社はコメントを控えているが、政府関係者が確認した。
高市早苗首相は同日、X(旧ツイッター)に「邦人保護の観点を含め、今般の日本関係船舶の通過を前向きな動きとして受け止めています」と投稿した。首相はホルムズ海峡の安全で自由な航行確保に向け、イランに働きかけを行っていると説明した。
首相は今月8日にイランのペゼシュキアン大統領と電話協議を行っていた。この外交ルートが今回の船舶通過にどの程度影響したかは不明だが、政府内では評価する声が出ている。
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の約3分の1が通過する戦略的要衝で、近年はイランと米国の緊張で航行リスクが高まっていた。日本は原油の多くを中東に依存しており、今回の通過は安定調達に向けた一歩とみられる。
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