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アジア系投資ファンドのMBKパートナーズは30日、工作機械大手の牧野フライス製作所の買収を断念したと発表した。株式公開買い付け(TOB)による買収計画を進めていたが、日本政府が安全保障上の懸念から22日付で買収中止を勧告したことに対応した形だ。
政府は、牧野フライスが製造する工作機械が日本の防衛装備品の生産に使用されている点を重視。同社の持つ先端技術や防衛関連の機密情報が海外に流出するリスクを重大な安全保障上の脅威とみなしていた。
MBKパートナーズは、政府の勧告が正式に通知された後、買収断念の判断を下すまでに約1週間の検討期間を設けた。同ファンドは5月1日までに勧告を受け入れるか否かを政府に回答する必要があった。
牧野フライス製作所は、航空機部品や自動車産業向けの高精度工作機械で知られ、その製品は防衛省向けの装備品製造にも活用されている。このため買収計画には当初から安全保障上の観点から厳しい目が向けられていた。
政府関係者は、「今回のケースは、外国資本による日本の重要技術保有企業への買収攻勢が増す中で、安全保障と経済活動の両立をどう図るかという難問を浮き彫りにした」と指摘。MBK側も声明で「日本の法規制と政府の意向を尊重する」と述べ、今後の投資戦略については改めて検討する方針を示した。