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山田太郎氏「日本IPは強いが稼ぐ仕組みが弱い」知財戦略で競争力強化へ

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Aiko Yamamoto
経済 - 22 6月 2026

自民党の山田太郎参院議員(知財戦略調査会事務局長)が9日、一般社団法人「知財・無形資産ガバナンス協会」の設立1周年記念式典で講演し、日本のコンテンツ産業が抱える収益構造の脆弱性を指摘した。「成長戦略、知財戦略、国際標準戦略の3つが欠かせない」と訴えた前編に続き、後編ではAI時代の権利保護、海賊版対策、正規版流通、クリエイター支援の課題が浮き彫りになった。

山田氏は講演後半でコンテンツ戦略を大きく取り上げた。漫画、アニメ、ゲーム、日本食、日本酒、ファッションなど、日本発のコンテンツや文化資産は海外で高く評価され、「これらが海外の若者にとって日本を知る入り口になっている」と説明した。

問題意識は単なる人気の話にとどまらない。「日本発コンテンツは世界で愛されているのに、その価値を日本側が十分に収益化できていない」という点が核心だった。

日本の漫画、アニメ、ゲームは海外で強い存在感を持つ一方、配信プラットフォームの多くは海外勢が握る。作品の配信や2次利用、関連グッズなどの収益が必ずしも日本側に十分戻ってこない構造がある。「日本IPは強い。しかし、稼ぐ仕組みが弱い」。山田氏の講演はこの課題を正面から捉えた。

山田氏は実写化による展開にも触れた。IPを実写ドラマや映画に広げれば、俳優、ファッション、観光、舞台、音楽など周辺領域へ波及する。「作品を単体で売るだけでなく、IPを起点に複数の市場へ広げる発想が必要になる」と述べた。

制作現場の体制変更も不可欠だ。AIやVFXなどのデジタル制作技術が進む中、監督やプロデューサーに求められる能力も変化している。山田氏は「昔ながらの制作慣行だけでは、世界市場で戦う映像コンテンツを作ることは難しい」との認識を示し、制作人材の育成やスタジオ機能の強化を課題に挙げた。

ここで問われるのは「日本発コンテンツを文化発信にとどめるのか、それとも世界で収益を生む知財・無形資産として育てるのか」という点である。山田氏の講演は、コンテンツを「好きな人が楽しむもの」から「国家成長を支える産業」へと位置づけ直すものだった。

日本のコンテンツ産業の強さは大企業だけで作られているわけではない。山田氏は同人文化や個人クリエイターを含む分厚い創作の裾野にも言及した。

コミックマーケットには世界中から多くの人が集まる。日本にはプロになる前から絵を描き、物語を作り、キャラクターを生み出す人たちが多く存在する。こうした層の厚さが日本のコンテンツを支えるエコシステムになっている。

山田氏は現場のクリエイターについて「この人たち、この子たち、この方々を、やっぱり我々は愛さなきゃいけない」と語った。情緒的な表現だが、政策的に重要な視点である。コンテンツ産業を伸ばすには、その源泉であるクリエイターを守らなければならないからだ。

制作現場にはなお課題が残る。契約書がないまま仕事が進み、昔ながらの慣行で対価が十分に支払われず、フリーランスやデザイナーが不安定な立場に置かれる。こうした環境では若い才能が安心して創作を続けられない。

さらに、AI時代には創作物の作られ方、使われ方が大きく変わる。声、肖像、演技、イラスト、文章などが本人の意図しない形で利用される可能性が高まる。米国では女優スカーレット・ヨハンソン氏が生成AIの音声の酷似を問題提起した例もあり、声の権利をめぐる議論は国際的にも広がっている。

山田氏は「声の権利」にも触れ、「すべての声を権利化すれば社会が混乱する一方で、声優や実演家の声が無断で利用され、利益が本人に還元されない仕組みでは不十分だ」と指摘した。

声や肖像には財産的価値だけでなく人格的価値も含まれる。パブリシティ権、不正競争防止法、人格権、実演家の権利の整理は容易ではなく、山田氏は慎重な議論が必要だとした。

知財侵害時の損害賠償の実効性も課題だ。権利があっても侵害時に救済されなければ意味がない。損害額の算定や推定規定を整え、権利者が現実に救済される仕組みを作る必要がある。これはクリエイターを守ると同時に、コンテンツ産業を持続可能な産業にする基盤である。

山田氏の議論を読み解けば、コンテンツ戦略は単に作品を海外に売ることではない。創作の担い手を守り、契約や対価を整え、AI時代の権利保護を設計することまで含む。クリエイターを守らなければ産業は伸びない。

海外展開で避けて通れないのが海賊版対策である。山田氏は日本の漫画やアニメに海外で強い需要があり、作品が日本で出た直後に海賊版が出回ることもあると指摘した。

海賊版がすぐに出るということは、読みたい人がいる証拠でもある。海外の読者が必ずしも「お金を払いたくない」わけではない。正規版をすぐに読めない、買いにくい、翻訳が遅いといった事情が海賊版利用につながる場合もある。

山田氏は海賊版を取り締まるだけでなく「正規版を迅速に海外へ届ける仕組みが重要だ」とした。翻訳、配信、決済、流通を整え、海外の読者が正規版にアクセスしやすい環境を作ることが、海賊版対策であると同時に市場拡大の戦略でもあると述べた。

権利侵害を放置すれば日本側の収益機会は失われる。漫画やアニメ本編だけでなく、関連グッズ、カードゲーム、2次利用などにも収益機会は広がっている。海賊版を「宣伝になる」と見なして放置すれば、最終的に日本側が最も損をする。山田氏は権利保護と収益回収の仕組み強化を訴えた。

海賊版対策は民間企業や権利者団体だけで完結しない。海外に拠点を置く違法サイトや国境をまたぐ侵害行為に対しては、国際協力や刑事罰の実効性が問われる。山田氏は「国としてもクリエイターや企業が生み出した知財を守る姿勢を明確にする必要がある」とした。

コンテンツを長期的な資産として残すにはデジタルアーカイブも重要だ。漫画、アニメ、書籍、雑誌、制作資料、美術品、文化財などをデジタル化し、保存、検索、活用できる形にしていく。コンテンツは一過性の消費物ではなく次世代に引き継ぐ知財・文化資産である。

スマートフォンやデジタルプラットフォーム上の公正な競争環境も欠かせない。コンテンツやサービスを届ける上でスマホや配信基盤は重要なインフラだが、特定事業者が掲載条件や手数料を一方的に支配すればクリエイターや事業者の収益機会は制約される。山田氏は、知財やコンテンツを伸ばすには市場がフェアでなければならないとの考えを示した。

山田氏の講演は、コンテンツを単なる文化発信ではなく、守り、活用し、収益化し、次世代に残す知財・無形資産として捉え直す必要性を示すものだった。日本IPは強いが、稼ぐ仕組みが弱ければ価値は日本に十分戻ってこない。

政府が制度やルールを整え、民間が知財を経営戦略や海外展開に落とし込む。クリエイターを守り、正規版を世界に届け、海賊版に実効的に対処する。そうした仕組みを整えられるかが、日本発コンテンツを「稼ぐ資産」に変える鍵になる。

前回の連載で山田氏は、成長戦略、知財戦略、国際標準戦略の3つは「どれも欠けてはいけない」と強調した。今回示されたコンテンツ戦略もその延長線上にある。「日本の創作力を知財として守り、産業として育て、世界市場で収益化する」。その道筋を描くことが山田氏の語る「日本の勝ち筋」である。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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