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ロシアの侵略を受けるウクライナが、ロシアの実効支配下にあるウクライナ南部クリミア半島の「孤立化作戦」を本格化させている。ゼレンスキー大統領は21日、ウクライナ軍が同日未明までにクリミアと露領土を結ぶ「クリミア橋」周辺の原油関連施設2カ所を攻撃したとSNSで表明。ロシア側はクリミアのガソリンスタンドでの燃料の一般販売を完全停止する事態に追い込まれた。
ゼレンスキー氏によると、ウクライナ軍は21日までにクリミア橋東端の露南部クラスノダール地方の原油輸送施設と、同橋西端のクリミア東部ケルチの原油貯蔵施設を攻撃し、両施設を損傷させたとした。今回の攻撃は「ウクライナ国民への残忍な攻撃に対する正当な報復だ」とも表明している。
一方、クリミアのアクショノフ首長は21日、今回のケルチへの攻撃で4人が死亡し、28人が負傷したと発表。また、クリミアのガソリンスタンドでの燃料の一般販売を「完全に停止する」と表明した上で、燃料は「クリミアの安全を守る国家機関」にのみ供給されると説明した。クリミアではこれに先立つ5月30日以降、ガソリン販売が1人1日20リットルまでに制限されていた。
ウクライナはここ最近、クリミア孤立化作戦に本格的に着手し、クリミアの原油貯蔵施設や露領土とクリミアを結ぶ道路・鉄道などへのドローン攻撃を強化。ウクライナ南部に展開する露軍の兵站網を絶ち、南部でウクライナ軍が進める反攻を支援するとともに、クリミア住民の不満を強めてプーチン露政権に停戦を強いる狙いが指摘されている。
ドローンを運用するウクライナ軍無人システム部隊のブロブディ司令官はロイター通信が6月に配信したインタビューで、1~5月に露軍の防空システム174基を破壊したと指摘。この結果、効果的なドローン攻撃が可能になったとした。また、次の作戦は「クリミアを露領土から切り離すこと」だと強調した。
ブロブディ氏によると、一連の攻撃により、露軍の重要な兵站ルートである露領土とクリミアを結ぶ幹線道路の交通量は過去1カ月間で3分の1以下にまで減少したという。
露メディアは最近、相次ぐクリミアへの攻撃により、露国民の間にクリミアで予定していた夏の休暇をキャンセルする動きが広がっていると伝えている。