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秀樹さんは9歳で単身イギリスに渡り、「世界一自由な学校」として知られるサマーヒル・スクールで生活を始めた。その決断の背景には、父親の独自の教育観と「自主性」を何より重視する家庭環境があった。自由とルールが共存する学び舎での経験は、彼にどのような成長をもたらしたのだろうか。
父親は秀樹さんが幼い頃から、自ら考え行動する力を育むため、過度な干渉を避けてきた。60歳という大きな年齢差がある父子は、対等な関係を築き、家庭内でも意見を尊重し合う文化があった。秀樹さん自身も「小さな頃から『なぜそうするのか』を問われる環境だった」と振り返る。
サマーヒル・スクールは、授業への出席が任意で、校則も最小限に抑えられている。その代わり、コミュニティ全体で話し合いながらルールを決める民主的な仕組みが根付いている。秀樹さんは当初、あまりの自由さに戸惑ったが、次第に自分の時間を管理し、責任を持つ大切さを学んだという。
9歳という若さで親元を離れたことは、時に寂しさや不安も伴った。しかし、多国籍の仲間と共同生活を送る中で、異文化への適応力と柔軟な思考が身についた。特に「自分で選択する」という経験を繰り返すことで、主体性と自信が培われていったと彼は語る。
現在21歳となった秀樹さんは、イギリスの大学で学びながら、将来は教育分野で活躍することを目指している。父から受け継いだ「自主性」の精神を、今度は自分が次の世代に伝えたいと考えるようになった。彼の挑戦は、現代の教育の在り方に一石を投じている。