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茨城県がまとめた昨年度の県産農産物と加工食品の輸出実績によると、総輸出額は前年度比27%増の121億2600万円に達し、初めて120億円を突破した。背景には、国内の少子化に伴う「胃袋の縮小」を見据え、海外に販路を求める大井川和彦知事のトップダウンのもと、県が続けてきた海外プロモーションやビジネスマッチングの成果がある。
品目別にみると、特に高い伸びを示したのが畜産物で、同72%増の20億9100万円だった。
ブランド和牛「常陸牛」の米国向け輸出が全体を大きく牽引し、県は「県内の生産農場と国内の大手食肉輸出事業者との仲介、調整を重ねてきた戦略が実を結んだ」(県産品販売課)と自信を深めている。カナダや英国などでもシェフやバイヤー向けのイベントを開催しており、海外での認知度が高まっているという。
青果物なども同61%増の15億7900万円に伸びた。タイやシンガポールをはじめとするアジア圏で、県産「かんしょ(さつまいも)」を使った焼き芋ブームが広がり、アジア向け輸出が着々と増加している。
同課の担当者は「現地量販店に焼き芋機を持ち込んで実演販売を行うなど、ここ5年ほどプロモーションを継続してきた。地道な草の根営業が現在の需要を支えている」と話す。コメについても欧州での販路拡大が寄与し、同17%増の11億4300万円だった。
加工食品分野では菓子や調味料の輸出が堅調に推移したほか、意欲的な事業者が多い水産加工食品に関するビジネスマッチング支援が功を奏し、同15%増の73億1300万円となった。
県は、日本の人口減少や少子高齢化に伴う国内消費の頭打ちを想定し、海外、特に経済成長が著しい地域を販路の新たな柱に位置づけている。「第3次総合計画」では、令和11(2029)年度までに、農産物と加工食品の合計輸出額を186億円とする目標を掲げており、昨年度まで5年連続で過去最高を更新した。大井川氏は「これまでに開拓してきた販売チャネルの成果が出ている」と手応えをつかんでおり、さらに高い目標を掲げる意向も示している。