
北京市で今月、ドローン(無人機)の販売や持ち込みを市内全域で全面的に禁止する新たな規定が施行された。中国メディアは「北京が中国で初めてドローンの販売を禁止した都市になった」と報じている。
新規定では、市内でのドローンの販売が全面的に禁止されるほか、他都道府県から北京への持ち込みも原則として認められない。違反者には罰金や没収などの厳しい処分が科される可能性がある。
中国政府はこれまでドローンを新興産業として位置づけ、研究開発や市場拡大を積極的に支援してきた。しかし、ウクライナ戦争などで民生用ドローンが兵器として改造・活用される事例が相次ぎ、安全保障上のリスクが顕在化している。
今回の禁止措置は、テロ対策を主な目的としたものとみられる。特に首都・北京は政治的象徴であり、万が一の事態を避けるために「首都の安全」を最優先する判断が働いた。
専門家は、この規制が中国のドローン産業に与える影響を注視している。北京の厳格な規制が他都市に波及する可能性もあり、中国全体のドローン政策が転換点を迎えているとの見方も出ている。