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今年も各地で在日米軍が主催する日米親善の春祭りが開催されている。基地のフェンス内のアメリカ文化を体感できる貴重なイベントだが、入場時の身分確認で運転免許証と共に米軍が求める聞き慣れない書類がある。それが「記載印字票」と呼ばれるものだ。
例えば、4月29日に神奈川県の在日米軍厚木基地で開かれる「厚木春祭り」では、ゲートで運転免許証と共に本籍記載の住民票または記載印字票の提示が求められる。在日米軍は顔写真入りの公的証明書を基地立ち入りの条件としており、運転免許証はそれに該当するが、免許証だけでは不十分な理由がある。問題は運転免許証に本籍が記載されていない点だ。
「基地への立ち入りは制限がある。中国・台湾の人は入ることができない。そのため国籍の確認は必要」と、米軍関係者は語る。運転免許証は写真付き公的身分証として使えるが、それだけでは国籍が判別できない。そこでこの聞き慣れない票が必要となる。
では、記載印字票とは何か。免許証制度を管轄する警察庁運転免許課に問い合わせると、意外な回答が返ってきた。
運転免許証は2005年4月施行の運転免許施行令改正以降、ICチップに記録する場合、本籍の記載を省略できるようになった。ICカード化が進み、更新時に省略された本籍を確認する必要性が生じた。免許証保持者の本籍を確認するために印刷されるプリントアウト用紙が、この記載印字票である。この書類が広く知られていない理由について警察庁は以下のように説明する。
「ICチップに記録された情報を印字できる装置及びその装置により印字されたものについては、(装置の)メーカー製品によって名称が異なるものと考えられますが、どのような名称かは承知しておりません」
そのため、記載印字票の内容や表示スタイル、用紙の扱いは都道府県警察ごとに異なる。これがこの書類が謎めいた存在となっていた理由だ。
この記載印字票は、免許証更新時に保持者自身が設定した4桁+4桁の暗証番号を使って、専用端末から本人が呼び出すことができる。厚木基地がある神奈川県厚木市では厚木警察署でも取り扱っている。