AIエージェントが経済の主役に? 「財布」を持つエージェントが変えるデジタルビジネス

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Haruki Sato
IT - 03 May 2026

人工知能(AI)エージェントが自らインターネット上のサービスを購入し、データやソフトウェアを利用する——。そんな新しい経済モデルの可能性が、AI業界で議論を呼んでいる。

きっかけの一つは、著名AI研究者のフランソワ・ショレ(Francois Chollet)氏の発言だ。ショレ氏は最近、「AIエージェントがインターネット上でサービスを購入し、データやソフトウェアを利用する——。そんな新しい経済モデルの可能性が、AI業界で議論され始めている。」と指摘した。

この議論に反応したのが、クラウド企業、米BoxのCEOであるアーロン・レヴィ(Aaron Levie)氏だ。レヴィ氏はSNSへの投稿で「エージェントが予算やウォレット(財布)を持つ世界では、人間のインターネットでは成立しなかったビジネスモデルが成立する可能性がある」と述べている。

例えば金融データや医学研究など、多くの有料データは現在、月額100ドルや1000ドルといったサブスクリプション形式で提供されている。しかし人間の利用者は、必要な情報に、たまにしかアクセスしない場合も多く、契約するには高すぎるケースがある。一方で、1回ごとのマイクロ課金も利用量が少なく、ビジネスとして成立しにくかった。

だがAIエージェントは違う。特定のタスクのために、0.1ドルや1ドルといった少額を支払って必要なデータを取得できる。研究や分析などのワークフローの中でデータやAPIを自動的に購入するため、これまでほとんど利用されなかった情報が大幅に活用される可能性がある。

同様の変化はソフトウェアにも及ぶ。人間が月額契約するほどではないAPIやツールでも、エージェントなら1回0.01ドルといった単位で利用できる。結果として、これまで採算が取れなかった小規模ソフトウェアや専門データが新たな市場を持つ可能性がある。

この「エージェント経済」が成立するには、新しいインフラも必要になる。レヴィ氏は特に、エージェントがツールやデータを見つけるための新しい検索や発見の仕組みが重要になると指摘する。人間の検索を前提とした現在のSEOやアプリストアとは異なり、AIが自動的にサービスを発見し利用する仕組みが求められるからだ。

さらに議論の中では、AIエージェント同士が通信や取引を行うネットワークの構想も登場している。

例えばスタートアップの米Socontraは、AIエージェント同士がメッセージを交換し、契約を結び、支払いを行うためのプロトコルを提案している。人間のSNSのように、エージェント同士の信頼関係や評判を共有する仕組みを作ろうという試みだ。

もしこうした仕組みが普及すれば、インターネットの顧客は人間だけではなくなる。AIがソフトウェアを選び、APIを呼び、データを購入する世界では、ソフトウェア産業の設計そのものが変わる可能性がある。

人間中心に設計されてきたインターネットは今後、AIエージェントが利用する新しいレイヤーを持つことになるのかもしれない。そのとき、SaaS、検索、データビジネスなど、現在のデジタル経済の仕組みは大きく再設計される可能性がある。

本記事は、エクサウィザーズが法人向けChatGPT「exaBase 生成AI」の利用者向けに提供しているAI新聞「AIエージェントが『顧客』になる日」(2026年3月14日掲載)を、ITmedia ビジネスオンライン編集部で一部編集の上、転載したものです。

AIスタートアップのエクサウィザーズAI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。17年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(15年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(07年)、『ネットは新聞を殺すのか』(03年)などがある。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、ITmedia NEWSの記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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