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ゴルフ場で年間約200件発生する突然死。その1件として、45歳の男性が早朝ゴルフの最中に倒れ、搬送先で死亡が確認された。解剖を担当した法医学者・高木徹也氏は、男性の心臓が黄色く変色し、脂肪に覆われた「牛のような心臓」に変化していたと明かす。早起きゴルフに潜む危険とは何か。
解剖所見では、男性の心臓は脂肪心と呼ばれる状態で、正常な心筋の多くが脂肪組織に置き換わっていた。さらに冠動脈には動脈硬化が進行しており、早朝の冷たい空気と急な運動が心臓に強い負荷をかけたとみられる。高木氏は「ゴルフは穏やかなスポーツと思われがちだが、歩行距離が長く、打席での急な力みが心臓に負担をかける」と指摘する。
特に早起きゴルフは、睡眠不足や血圧が上がりやすい早朝の時間帯と重なる。高木氏は「朝食を抜いてコーヒーだけで出かけ、そのままティーショットを打つのは非常に危険。心筋に脂肪が沈着した人は、自覚症状がないまま負荷がかかって突然死に至ることがある」と警鐘を鳴らす。
ゴルフ場での突然死は、高齢者だけでなく現役世代にも発生している。ラウンド中の興奮やアルコール摂取、前日の徹夜などの生活習慣もリスクを高める要因だ。高木氏は「スコアに熱中するあまり、体調の異変を無視してしまう傾向がある」と話す。
事故を防ぐには、出発前の十分な睡眠と軽い準備運動が欠かせない。さらに、健康診断で心臓の状態を確認し、胸痛や動悸を感じたらすぐにプレーを中止すべきだ。高木氏は「自分の心臓と向き合うことが、早起きゴルフを安全に楽しむための第一歩になる」と強調する。