
縫製業の「ヴァレイ」(奈良県上牧町)が奈良地裁葛城支部から破産手続き開始決定を受けたことが、東京商工リサーチ奈良支店への取材で分かった。
同社は職人が自宅で参加できるネットワーク「マイホームアトリエ」を運営し、近畿経済産業局の「はばたく中小企業300」に選ばれるなど注目を集めたが、業績が振るわず法的整理を余儀なくされた。負債額は約3億円に上る。
平成28年に設立されたヴァレイは、専門的な工程や生産管理をマザー工場で担い、登録した職人が自宅で縫製作業を行う仕組みを構築。数着単位の小ロット生産にも対応できる点が強みだった。
多くのアパレルブランドを手掛け、新型コロナウイルス禍の令和2年には医療用ガウンの大量生産で注目された。しかし、収益面が弱く、債務超過が常態化していた。
令和4年にはクラウドファンディングなどで財務基盤の強化を図ったが、収益が回復しないまま破産に至った。