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「ポルシェ911 GT3 S/C」新型試乗レポート:マニュアル一択の快感、数字では測れないサーキット直系の刺激

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Yuki Tanaka
自動車 - 14 7月 2026

ポルシェのスポーツカーの代名詞とも言える911に、新たなバリエーション「GT3 S/C」が登場した。サーキットに直結する走行性能とオープンエアの開放感が融合したこのモデルは、ドライバーにどんな体験をもたらすのか。ポルシェの本拠地ドイツのワインディングロードで、その実力を確かめた。

ふと疑問が湧いた。なぜGT3をベースとしながら、わざわざ「S/C(スポーツ・カブリオレ)」と名付けたのか。単に「GT3カブリオレ」ではいけないのだろうか。ドイツでの国際試乗会で、GTモデルライン(911)のプロジェクトマネジャー、ヨルク・ユンガー氏に直接尋ねてみた。

「それはですね、『S/T(スポーツ・ツーリング)』の軽量コンポーネントを活用したからです。それで表記も、S/Tと同じようにS/Cにしています。それが背景にある考えです」

つまり、単純にGT3をカブリオレにしただけのモデルではないという。GT3として初めて自動開閉式のコンバーチブルルーフを採用しながらも、車両重量を1.5トン以内に抑えるために、S/Tのコンポーネントを流用している。そのため、韻を踏んだような車名が選ばれたようだ。

S/Tとは、2023年に911のデビュー60周年を記念して世界限定1963台が販売されたモデルだ。初代911のナロー時代のレース仕様「911 S(社内呼称911 ST)」の哲学を現代に蘇らせたもので、「GT3 RS」をベースに軽量設計を施し、ドライビングプレジャーを追求した特別仕様となっている。RSをベースとすることが、S/Tが限定車である所以でもある。

一方、S/CはあくまでGT3をベースとしており、限定車ではなくカタログモデルである点が大きな違いだ。これにより、GT3、GT3ツーリングパッケージ、GT3 RSに続く、GT3ファミリー第4のモデルが誕生したことになる。ポルシェの巧みな派生モデル戦略には、いつもながら感心させられる。

試乗会は、シュトゥットガルトのポルシェ本社から南へ約90キロメートル下った山脈地帯、シュウェービッシェ・アルプで行われた。この地域は森林に覆われ、ハイキングやサイクリングに最適な場所として知られている。ポルシェのスポーツカーの試乗会といえばサーキットが定番だが、今回は自然の中でオープンエアを楽しんでほしいという意図で企画されたようだ。

当日の朝、ホテルの前には7台のS/Cがルーフをオープンにした状態で整列していた。カラフルなボディカラーに真っ赤なインテリアを組み合わせたモデルもあり、GT3でありながらカジュアルな雰囲気を醸し出していた。

私に割り当てられたのは、PTS(特注色)の「914オリンパスブルー」に彩られた個体だった。車両に近づくと、フロントホイールアーチ後方に刻まれたエアダクトが、GT3であることを示している。ドアハンドルに手を伸ばすと、伝統的なプルハンドル形状であることに気づいた。現在のベースGT3は、カレラなどと同様に電動のポップアップ式を採用しているが、空力やデザイン上の利点はあるものの、使い勝手はこちらの方が優れていると感じる。その理由を尋ねると、ドアがカーボン製だからだという、納得の答えが返ってきた。そのため、S/T、GT3 RS、そしてこのS/Cには、プルグリップ式のドアハンドルが採用されている。

S/T譲りのカーボン製パーツはドアだけでなく、フロントフェンダーやフロントフードにも及ぶ。さらに、アンチロールバーやサブフレーム(シアープレート)もカーボン製で、徹底した軽量化が図られている。

インテリアには、真っ赤なレザーで仕上げられたバケットシートが鎮座している。フルバケットに見えるが、リクライニング機構を備えているため、日常的な使い勝手も良好だ。ヘッドレストに目をやると、おなじみのポルシェのクレストから馬が消え、輪郭だけが残っている。ホイールのセンターキャップにも同じデザインが施されている。この車両には、ポルシェのデザインスタジオが内外装をトータルコーディネートした「ストリートスタイルパッケージ」というオプションが装備されており(価格は418万5000円!)、これらは「ポルシェクレスト アウトライン」という新たなデザイン要素を用いているそうだ。

シートに腰を下ろすと、ダッシュボードの左端に、今では懐かしさを感じさせるエンジン始動用のノブが配置されている。カレラ系はスタート/ストップボタン式に変わってしまったが、やはり押すよりも、ひねるという動作が雰囲気を盛り上げる。メーターには、5連メーターをモチーフにしたS/C専用の、黄色い針を使ったグラフィックが表示されている。GT3にオプション設定されている「ポルシェデザインGTクロック」付きの「クロノパッケージ」ともコーディネートされており、これもまた欲しくなるオプションだ。

トランスミッションはマニュアル一択だ。ユンガー氏は、楽しさと軽さを考慮した結果、他の選択肢はなかったと断言していた。シフトノブはオープンポア仕上げのウッド製で、カレラTのものよりも暗い色合いのウォールナットを採用している。6段のGTトランスミッションは、S/TやGT3譲りのものだ。節度感のあるシフトフィールは、実に素晴らしい。

クラッチの重さはごく普通で、GT3だからと構える必要はまったくない。1速に入れて半クラッチにするだけで、滑らかに走り出す。自然吸気4リッター水平対向6気筒エンジン。文字に起こすだけでも興奮が蘇るが、レーシングカー直系の一級品である。それでも、市街地でシフト操作を怠り、4速1000回転というずぼらな運転を許容してくれる柔軟性も持ち合わせている。

走行モードは「ノーマル」「スポーツ」「トラック」の3種類。街中ではノーマルで走る。排気音は抑えられ、オートブリップ機構などはオフになるが、サスペンションはスポーツのまま。よく見ると、足回りの硬さはスポーツとトラックの2種類のみの設定のようだ。それでも、意外なほど乗り心地がいい。これには、GT3譲りのダブルウイッシュボーン式フロントサスペンション、S/T譲りのPCCB(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)やセンターロック式マグネシウムホイールが効いている。PCCBにより20キログラムの軽量化を達成。マグネシウムホイールは1本約9キログラムで、片腕で持ち上げられるほど軽い。鍛造アルミニウムホイールと比べて、約9.1キログラムの軽量化を実現している。

市街地を抜け、ワインディング区間に入る。ドイツの一般道の制限速度は基本的に時速100キロメートルだが、運転のうまい人が多く、商用バンでもそれ以上の速度で走っている。しかし、人の往来がある市街地では、時速50キロメートルや30キロメートルの速度制限を厳格に守る。日本は大いに学ぶべきだと、走るたびに思う。

スポーツモードに切り替えると、エキゾーストノートが高まり、オートブリップが作動する。ヒール・アンド・トウなしでシフトダウンが気持ちよく決まるため、ブレーキに集中して走ることができる。もちろん、ヒール・アンド・トウを楽しみたいなら、オートブリップのみをオフにすることも可能だ。

山脈地帯ということもあり、天候は変わりやすく、途中でスコールに見舞われた。ルーフはカレラ系などと同じもので、時速50キロメートル以下であれば走行中でも約12秒で開閉できる。自動開閉式のありがたさを痛感する。実は構造材にマグネシウムが用いられており、GT3のために特別な手を加えずとも軽量に設計されているという。大雨でも、室内には傘をさしているような音の侵入はなかった。そして気づいたのは、当たり前のことだが、ルーフを閉じると車内に音がこもるため、開けたほうが気持ちがいいということだ。

しばらくして雨が止むと、再びルーフを開け放つ。風の巻き込みは、電動のウインドディフレクターを立てることでかなり低減できる。アクセルペダルに力を込めると、操作にリニアにタコメーターの針が上昇し、4000回転を超えたあたりから音が変化し、そして9000回転まで一気に吹け上がる。聞こえてくるのは、まさに“スクリーム”と呼ぶべき、魂の叫びだ。

時速100キロメートル以上からのタイトコーナー進入時にハードブレーキを試みたが、ボディーはもちろん、インテリアも、一度たりともミシミシと音を立てることはなかった。そして、挙動はピッチングなどを感じることもなく、ビタッと止まる。

この自然吸気エンジンを維持するために、ポルシェのエンジニアたちは多大な労力と資金を投じている。最新の排気ガス規制をクリアするために、2つの粒子状物質フィルターと4つの触媒コンバーターを装備。これらの重量を相殺するために軽量化を積み重ね、トランスミッションの最終減速比を引き下げるなどして、従来モデルと変わらない最高出力510PSと最高許容回転数9000rpmを実現している。

ユンガー氏に、2026年11月に次の環境規制「ユーロ7」が導入されると聞いているが、このエンジンはそれをクリアできるのかと話を向けてみると、少し表情が曇った。

「最終決定が先送りにされているため、まだ確実なことはわかりません。2、3年後にどうなるのかを正確に把握することは非常に難しい状況にあります。いずれ導入されることは間違いありませんし、私たちもそれに備えなければなりません。補足するならば、ユーロ7に適合する自然吸気エンジンをつくることは可能です。ただし、今のエモーショナルな魅力を維持することは難しい。それでも自然吸気を維持することに意味があるのか、それとも全く別のコンセプトを考案すべきなのか、検討する必要があります」

ハイブリッド化したGTSに最高出力で劣っていることで、下克上が起きたと話題になることもあったが、GT3の価値はそこではないと、S/Cに乗って強く感じた。そして、3843万円という車両価格が非常にリーズナブルに思えた。今回は高速道路を一切使わず、一般道を1日で約270キロメートル、ひたすら走るという試乗会だったが、もっと走っていたいと思った。間違いなく、これまで乗った992型の中でも、最も楽しいモデルだった。

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4570×1852×1279mm
ホイールベース:2457mm
車重:1497kg
駆動方式:RR
エンジン:4リッター水平対向6 DOHC 24バルブ
トランスミッション:6段MT
最高出力:510PS(375kW)/8500rpm
最大トルク:450N・m(45.9kgf・m)/6250rpm
タイヤ:(前)255/35ZR20 97Y XL/(後)315/30ZR21 105Y XL(ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2)
燃費:13.7リッター/100km(WLTPモード、約7.3km/リッター)
価格:3843万円/テスト車=–円
オプション装備:–
テスト車の年式:2026年型
テスト開始時の走行距離:–km
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(–)/高速道路(–)/山岳路(–)
テスト距離:–km
使用燃料:–リッター(ハイオクガソリン)
参考燃費:–km/リッター

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、Response.jpの記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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