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中古車販売店に勤める新人・槇島ユズ。彼女は名車を愛でるだけのつもりで店に立っていたが、ある日、店頭にベンツ”伝説のスポーツモデル”《190E 2.3-16》が並ぶ。その美しいラインとエンジンサウンドに一目惚れし、「このクルマだけは絶対に手放したくない」と心に決める。
しかし、ユズの熱意は逆効果だった。来店した客に車の魅力を語り始めると、その熱烈なオタクトークが図らずも成約を連発!彼女の知識と情熱に押され、客は次々と購入を決意してしまう。
「売りたくない」と願うユズの悲鳴とは裏腹に、今日もまた一台、愛する名車が店を去っていく。彼女は必死で”客に売らない”ための悪あがきを仕掛ける。価格を少し高めに設定したり、あえて細かい傷を指摘したり——しかし、それでも客の熱意は冷めない。
悪あがきが功を奏さないまま、結局また一台が成約。ユズは複雑な表情を浮かべながらも、クルマを愛する者としての矜持を胸に、次の名車を待つ。彼女の葛藤は続く。
セダンを愛してやまない漫画家朝戸さんがお届けする、中古車販売店のリアルな愛情ドラマである。