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東京電力グループと中部電力が折半出資する火力発電大手のJERAは24日、定例会見を開き、中東情勢悪化による電気料金上昇を抑えるため、石炭火力発電を積極活用する方針を示した。早ければ今夏から、電力小売り事業者向けに石炭火力の電気の長期購入契約を再開する考えも明らかにした。
中東情勢悪化により石炭価格も上昇しているが、液化天然ガス(LNG)に比べ上昇幅は小さい。この日会見した奥田久栄社長は「石炭火力は地政学リスクに強く、平時、有事とで使い分ける必要がある。こういう時こそ活用し、お客さまの負担を下げたい」と述べた。
石炭はLNGより二酸化炭素の排出量が多く、脱炭素の潮流から近年JERAの石炭火力の電気は需要家が必要な時に買う随時契約が中心だった。LNG高騰を受け、同社は今夏からの長期契約再開を検討する。
LNGより安価な石炭火力の積極活用でJERAの利益は減るが、奥田氏は「長期的に見た場合には社会の安定につながり、JERAの利益を安定化する効果があるのではないか」と語った。
LNGの今後の市況について奥田氏は「破壊された(カタールなどの)設備の復旧には数年を要する。需給は引き締まり、ちょっとした事象で跳ね上がりやすくなる」と説明。独自試算ではLNGのみで有事対応した場合、国内火力発電の年間総発電コストは16兆円に達し、石炭併用時より3兆円高いという。(織田淳嗣)