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中東情勢の緊迫化や原油・ナフサの供給懸念が続く中、日本の輸出額が2カ月連続で10兆円を超える高い水準を維持している。この「ホルムズ海峡危機」とも呼ばれる事態にもかかわらず、日本経済は意外にも強い姿を見せている。その背景には何があるのか。
財務省が発表した貿易統計によると、2025年1月と2月の輸出額はそれぞれ10兆2000億円、10兆5000億円と、前年同月比で増加を続けている。特に自動車や半導体製造装置などの産業がけん引役となっており、米国やアジア向けの出荷が好調だ。中東からの原油輸入の減少を、輸出の伸びで補う構図が浮かび上がる。
ホルムズ海峡は世界の石油輸送の約3割が通過する重要航路だが、イランと米国の対立などで緊張が高まっている。日本は中東からの原油依存度が約90%に達するため、もし海峡が封鎖されればエネルギー供給に深刻な打撃が出る。しかし、現時点では備蓄や調達先の多様化が進んでおり、すぐに危機に陥る状況ではない。
専門家は「日本経済の強みは、高い付加価値製品の輸出競争力と、省エネ技術によるエネルギー効率の改善にある」と指摘する。また、円安の進行が輸出企業の収益を押し上げ、輸入インフレを相殺する効果も見られる。これはまさに「ピンチをチャンスに変える」構造だ。
さらに、政府はエネルギー安全保障の観点から、液化天然ガス(LNG)の備蓄拡充や再生可能エネルギーへのシフトを加速している。短期的なホルムズ海峡危機への懸念はあるものの、日本経済は輸出主導で成長を続ける意外な底力を見せている。今後の動向に引き続き注目が集まる。