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兵庫県は9日、整備士不足で運休が発生しているドクターヘリについて、パイロットと整備士の搭乗を必須とする現行ルールを緩和し、パイロット2人で運航する「2パイロット制」を導入することを決めた。全国で初めての試みで、早ければ8月中旬にも導入される見通し。これにより、懸念されていた8~9月の全面運休は回避できるとみられる。
厚生労働省のドクターヘリガイドラインは従来、運航にパイロットと整備士の両方を求めていた。しかし、各地で運休が相次ぐ状況を受け、厚労省は3月に通知を発出し、都道府県が認めればパイロット2人での運航を可能とした。一方、消防防災ヘリでは2パイロット制が標準で義務化されている。県は関係幹部による同日の会議で、来年3月までの期間限定で2パイロット制を導入することを決定した。
2人目のパイロットは、整備士が担っていた機長補佐やナビゲーション支援などの役目を引き継ぐ。患者到着時の機体トラブル対応などに課題が残る懸念もあるが、ヘリを運航する学校法人「ヒラタ学園」は所属する4人に対し2パイロット制の訓練を開始。9月中に完了し、10月以降は人員不足による運休は発生しない見込みだという。
会合後、斎藤元彦知事は記者団に対し、「現場の切実な声があった。暫定的だが平常通りの運航が図られ、救急時の対応がこれまで通りにできることは大きな一歩だ」と述べた。
このドクターヘリを巡っては、5月中旬にヒラタ学園が整備士不足を理由に7~9月の全面運休の可能性を県に報告。関係する病院や自治体が運休回避を県に求めてきた。7月は約2週間の運航が可能となったが、8~9月の運航見通しは立っていなかった。