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地下に埋設された水道管の老朽化が全国的な課題となる中、大阪府高槻市は衛星画像とAI(人工知能)を活用した新たな方法での漏水調査を始めた。市内の水道管総延長は令和6年度末時点で約1075キロで、うち約20%に当たる約224キロが法律で定められた40年の耐用年数を超える。従来の音聴による調査と新たな方法の組み合わせで、漏水箇所の早期発見と修繕につなげることができるという。
市によると、これまでの水道管の漏水調査は、主に「音聴棒」と呼ばれる器具を各家庭などにつながる給水管に直接当て、耳に伝わる音で水漏れがあるかを調べていた。調査員の数も含めて人間だけの力では限界があるため、より広範囲で早期に漏水箇所を見つける方法を検討していた。
新たに導入した調査方法は、市全域の水道管路を対象に、人工衛星から地表面に向けてマイクロ波を照射し、地中にある水道水特有の反射波を検知。取得した反射波のデータをAIで解析し、漏水の疑いがあるポイントを半径約100メートルにまで絞り込む。最終的な特定は調査員による音聴調査が必要となるが、市によると、調査期間の短縮や費用の削減につながるという。
市は7~9月に人工衛星とAIを使った調査を実施し、10月以降に抽出した漏水の可能性があるエリアで音聴棒を使った調査を進めて漏水箇所を特定し、修繕を行う計画だ。大阪府内では東大阪市や吹田市などが同様の方法を採用している。
高槻市では近年、配水量のうち料金収入を得た水量の割合(有収率)が低下傾向にある。水道管の老朽化で冠水などに至らない小規模な漏水が増えていると考えられ、放置すれば漏水事故の発生だけでなく、大幅な収入減につながり、水道事業の安定的な運営に支障を来す恐れもある。市の担当者は「配水施設から送り出された水を無駄にすることなく、水道水を安定して供給できるようにしていきたい」と話している。