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日米両政府は7月31日(米東部時間)、協調して円買いの為替介入を実施したと、片山さつき財務相が表明した。日米による協調介入は、東日本大震災後の2011年に先進7カ国(G7)が円売り介入を行って以来、実に15年ぶりとなる。
片山氏とベセント米財務長官の狙い、効果、影響はどこにあるのか。さらに、消費税減税の決断をめぐる自民党内の抵抗勢力、そして財務省人事における高市早苗首相と片山氏の存在感についても考察したい。
介入のタイミングについて、筆者はかねて円安ドル高が米国の許容限度に達しつつあると見ていた。今年3月から4月末にかけて急速に円安が進み、1ドル=160円台に到達。政府の為替介入で一時157円台に戻ったものの、再び円安傾向となり、6月中旬以降は160円台が常態化していた。1カ月以上にわたって160円台が続いたことで、米国もしびれを切らしたのだろう。
ベセント氏は表向き「アジア経済の安定」などと美辞麗句を並べるが、その一方で常に「円安是正」という言葉を使う。これは、筆者が以前から指摘してきた、通貨安が周辺国に打撃を与える「近隣窮乏化」の懸念を、ベセント氏自身が漏らしていることにほかならない。
つまり、円安は日本にとってはプラスだが、米国にとっては迷惑だということだ。筆者の目には、「とうとう米国も文句を言ってきた」と映る。
もちろん、日米の財務当局は表向きはきれい事を言う。日本も「急激な円安は望まない」と主張する。しかし、日本の本音は、米国の顔を立てつつ実際に為替介入を行えば、ドル建て債券を売却し、外国為替資金特別会計(外為特会)の含み益を実現益に変えることができる、という点にある。