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清朝最後の皇帝・宣統帝(愛新覚羅溥儀)が1912年2月に退位してから12日で110年。溥儀の没後55年が過ぎ、激動の時代の記憶は風化しつつある。そんな中、溥儀から9代前の順治帝の末裔とされる愛新覚羅維(あいしんかくら・い)さんが、東京都内で眼科医院の院長を務めている。維さんは「日中のつながりを広げたい」と語る。
維さんは中国東北部・遼寧省の省都・瀋陽で生まれた。同地は清朝を創設した満州族が多く暮らす土地として知られる。地元トップの進学校・東北育才学校を卒業後、名古屋大学医学部に進学。日本で医師としての道を歩み始めた。
「私は清朝皇室の血を引いていますが、日本人としてこの国に貢献したい」。維さんは自身のルーツについてこう語る。日本で眼科医として働く中で、日中両国の懸け橋になりたいという思いが強まったという。
清朝は1644年から1912年まで約270年間、中国大陸とモンゴル高原を支配した最後の統一王朝。維さんは「歴史認識の違いを乗り越え、相互理解を深めることが大切だ」と指摘。自身の立場を生かした文化交流の重要性を強調する。
今後の抱負について、維さんは「日本の医療技術と中国の伝統を結びつける活動を続けたい」と述べ、日中のつながりをさらに広げるための取り組みに意欲を見せた。