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トランプ米政権とイランが交わした戦闘終結を巡る覚書は、イスラエルの立場がほぼ考慮されない内容となった。イスラエルは宿敵イランの脅威除去を狙って米国とともに攻撃に乗り出したが、覚書でイラン革命体制転換への言及はなく、イランのミサイル開発も制限されなかった。イスラエルは覚書署名に加わっておらず、米国と同調し攻撃を停止するか不明。今後の米イラン協議の不確定要素となる可能性がある。
覚書には、イスラエルと親イラン民兵組織ヒズボラとの交戦が続くレバノンでの軍事作戦の禁止も盛り込まれた。イランやヒズボラに対する自衛権を対イラン攻撃の理由の一つとしてきたイスラエルの立場はほぼ反映されておらず、ネタニヤフ首相にとり「政治的悪夢」(英BBC放送)となった。
イスラエルの治安を維持する上で米国は不可欠な存在だが、トランプ大統領は最近、対外強硬姿勢を取り続けるネタニヤフ氏への不信感を相次いで表明している。16日には先進7カ国首脳会議(G7サミット)の場で、激しい空爆を重ねたイスラエルのレバノン攻撃について「多数の人が殺害された。集合住宅には多くの人がおり、彼らはヒズボラではない」と述べ、不快感を示した。
トランプ氏のこうした発言は、イスラエル国内でも波紋を広げている。ネタニヤフ政権はこれまで米国の全面的な支持を背景に行動してきたが、今回の覚書と大統領の批判により、外交的な孤立が深まる恐れがある。
イスラエルが今後の米イラン協議にどのように関与するかは不透明だ。一部の専門家は、ネタニヤフ氏が独自の軍事行動に踏み切る可能性も指摘しており、中東情勢は一段と複雑化している。