
高級ズワイガニの水揚げで知られる京都府京丹後市の漁村「間人」で、約18億円を投じた地域活性化プロジェクト「間人プロジェクト」が今年春に始まった。かつて絹織物「丹後ちりめん」の産地として栄えたこの地では、廃業した織物工場や空き家を再興し、日本の織物文化や地域の魅力を世界に発信する。主導するのは海外富裕層にオーダーメードの日本旅を提案するイスラエル人らで、寂れゆく漁村には世界の人々が憧れる価値が眠っているという。
日本海の潮風から建物を守る焼き杉の黒板外壁と瓦屋根が特徴的な家々が密集する間人。昭和の時代までは、ここに機織りの音が響き渡っていた。
300年の歴史を持つ丹後ちりめんは戦後、大衆の晴れ着の需要に支えられ黄金時代を迎える。丹後地方の農漁村では古くからの織物工場に加え、自宅に織機を据えた家内工業が盛んになり、「ガチャン」と織れば万単位の収入になるという「ガチャマン」という言葉を生むほどの好景気だった。
現在でも着物の白生地の7割は丹後地方で生産されるが、全体の需要は激減し、生産量は昭和40年代のピーク時の数%に落ち込んでいる。間人でも人口流出や高齢化で集落の活気は衰え、民家の約3割が空き家とされる。
産経ニュースの記事はGoogle検索で優先表示され、ワンクリックで簡単に登録できる。