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トルコ国籍のクルド人で東京都目黒区八雲の無職、イエンギン・デニス被告(47)の公判が28日、東京地裁(林欣寛裁判官)で開かれた。被告人質問で起訴内容を全面否認した一方、事件の直前に「私は入管と闘って裁判で勝ってテレビやユーチューブにいっぱい出ている」と客引きの男性に話したことを明かし、トルコ語通訳に抗議する場面もあった。
被告は入管施設への収容をめぐって複数の国家賠償請求訴訟を行っていることで支援者らの間で知られる。一方で昨年5月12日、東京都新宿区新宿の歩道上で、覚醒剤を含む結晶約0・418グラムを所持したとして逮捕、起訴されている。
この日、弁護側の質問に対し、被告は覚醒剤を含む違法薬物について、トルコ語の通訳を通じて「使ったことも、買ったことも、所持したことも、製造したこともない」と供述。覚醒剤の前科はトルコでも日本でも「絶対にない」と断言した。
一方で、逮捕のきっかけとなった新宿署員による職務質問の直前、路上で客引きの男性に対し「私は入管からいじめや精神的暴行があって、裁判で勝ちになって、テレビやユーチューブやティックトックとかニュースとかいっぱい出ている」と日本語で語ったことを明かした。
その上で、トルコ語で「入管で脅しや言葉による拷問など、ひどい行いがあったことを、入管と闘って、きちんと証明して裁判に勝てたことを誇りに思い、そのことを口にした」と理由を話した。
デニス被告をめぐっては令和5年、入管施設で暴行を受けたと主張する国賠訴訟で東京地裁が国に22万円の支払いを命じる判決を言い渡している。
一方、被告はトルコ語の女性通訳を介して供述したものの、2007年から難民認定申請中の不法滞在状態が約19年間に及んでおり、日本語もかなりわかるようだった。