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エア・ウォーターは6月29日、定時株主総会を北海道で開催した。新社長に就任した千歳喜弘氏は終了後の取材で、「ガバナンスの実効性をいかに高めるか。内部統制のやり直しと会社の風土改革をしっかり進めていくことを最優先にして、できるだけ早期に会社の信頼回復に努めたい」と再生への決意を語った。
総会会場は前身の一つの「ほくさん」創業地である北海道で、出席した株主は92人だった。昨年より25人増加しており、不正会計問題への関心の高まりを反映している。
昨年の総会で選任された社内取締役6人のうち、経営トップだった代表取締役会長の豊田喜久夫氏は不正発覚後の昨年12月に辞任。その後の相談役も今年3月に退いた。代表取締役社長だった松林良祐氏は、今年5月22日になって取締役退任が発表され、総会後に専務執行役員に就任した。
その他の1人が2月13日に退任し、残る3人も6月29日付で退任。これにより社内取締役は全員入れ替わることになった。
新体制の社内取締役は3人に減少した。千歳氏はマクセル(旧・日立マクセル)の代表取締役会長などを歴任し、エア・ウォーターでは2022年6月から社外取締役を務めてきた。
副社長の唐渡有氏は住友金属工業(現・日本製鉄)出身で、2006年にエア・ウォーターに入社し経理など経営管理畑を歩んだ。生え抜きといえるのは、取締役専務執行役員となったほくさん出身の西村浩和氏だけだ。
社外取締役は人数も比率も増加した。昨年の総会後は取締役10人中4人だったが、新体制では8人中5人となった。
社外出身者が取締役の多くを占める構成に対し、株主総会では内部人材不足を不安視する声が上がった。会社側は「不適切会計を受けたガバナンス強化」が目下の課題だと訴え、理解を求めた。
実際、経営陣の刷新はやむなしと思わせる根深いガバナンス不全が同社には存在する。再出発を期す経営陣の歩む道はなお険しい。