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社会的価値と財務的リターンの両立を目指す「インパクト評価」への関心が企業や投資家の間で急速に高まっている。従来のESG評価がリスク管理に重点を置くのに対し、インパクト評価は企業が社会や環境に与えるプラスの影響を直接測定し、価値として可視化する点が特徴だ。金融庁や日本経済団体連合会(経団連)も指標やデータの整備を進め、開示の枠組みづくりが本格化しつつある。本連載では、その全体像を多角的に探る。
第4回では、SDGsインパクト評価で海外トップとなったユナイテッドヘルス・グループと、国内トップの武田薬品工業を中心に、評価結果を詳しく解説する。また、次回の第5回では、外部性評価で日本勢トップの富士通を取り上げ、インパクト投資の効果を検証する予定だ。
前回述べたように、インパクト評価の手法は国連の持続可能な開発目標(SDGs)と高い親和性を持つ。評価基準であるRGSの項目はSDGsの各目標と整合しており、企業によるSDGsへの貢献度を共通尺度で計測できる。これにより、これまで把握しづらかった社会・環境への貢献を定量的に比較し、企業活動の実態を立体的に捉えることが可能になる。
今回は2024年時点のグローバル企業と国内企業のSDGsインパクト評価ランキングを紹介する。上位20社のうち12社を医薬品・バイオテクノロジー・ヘルスケア関連企業が占めており、SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」への貢献が評価に強く反映されている傾向が明確だ。
具体的に見ていくと、トップのユナイテッドヘルス・グループは1015億ドル(約15兆円)という圧倒的なインパクトを創出し、売上高1ドル当たり0.254ドルの価値を社会に還元している。この数字は、同社のヘルスケア分野での貢献度の高さを示している。