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「副首都」構想関連法が混乱の末に成立した。大規模災害時に首都機能を確保する目的自体は反発や対立を生むものではなく、一定の意義が認められる。しかし、延長した今国会最終盤の政局の一因は、「党利党略」「大阪ありき」といった疑念を野党に抱かせ、払拭するに至らなかった与党側のお粗末な対応にある。
副首都関連法が「大阪ありき」と批判されるのは、副首都の指定要件などで日本維新の会の看板政策「大阪都構想」との関係がちらつくためだ。現時点で政令市制度からの移行を目指しているのは、維新が首長を務める大阪府市のみという状況が、批判を強めている。
指定要件のうち、想定される地方行政体制の一つに「特別区設置」がある。維新が昨秋に取りまとめた法案の骨子案では「特別区設置」を必須としたが、法案提出前の自民党との協議で、別の地方行政体制も選択肢に加わった。この経緯が、与党が維新に配慮したとの印象を払拭できなかった。
国のあり方に関わる重要法案でありながら、自民と維新が国会に提出したのは、当初の会期末まで1カ月を切った6月下旬。審議では、東京と大阪の同時被災リスクや副首都の指定手続き、財政規模などが論点となったが、与党の法案提出者は型通りの答弁を繰り返す場面が目立った。客観的で透明性ある指定手続きなどを求める付帯決議は、制度設計に対する厳しい注文に他ならない。
副首都を実効性ある制度にできるか。政府与党の責任は重い。今後の制度運用次第で、国民の信頼を勝ち取れるかどうかが問われている。(清宮真一)