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円安が続くが、おびえる必要はない。円安は投資主導による日本経済再生の絶好のチャンスをもたらす。産業界は今こそ、国内投資中心に回帰すべきだ。
日銀は円安が高インフレを招く要因だとして、慌ただしく利上げに邁進する。だが、利上げは円安抑止に無力であるばかりか、投機筋によるさらなる円売りを招く一方、脆弱な国内需要を痛めつけかねないと本欄6月20日付「日銀は『利上げ原理主義』なのか」で指摘した。
実のところ、日本経済は円安への適応力を高めている。それはほかならぬ日銀の短期経済観測調査(短観)が示している。グラフは3カ月ごとに実施される短観(最新は今年6月)から、全産業の業況判断と中小企業製造業の販売価格判断の各指数(DI)を抜き出し、その推移を円相場と対比させた。
短観のデータは、円安が進行する中でも業況判断DIが改善傾向にあることを示している。全産業の業況は堅調で、中小企業製造業も価格転嫁を進めることで収益を維持している。円安への耐性が強まっている証拠だ。
今こそ、企業は国内設備投資や賃上げに積極的に取り組むべきだ。円安を成長の起爆剤と捉え、生産性向上とイノベーションを加速させれば、日本経済は持続的な拡大軌道に乗れる。超円安を恐れるのではなく、好機として活かす姿勢が重要である。