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中国のIT大手アリババグループが運営する「千問(Qianwen)」と、バイトダンスが提供する「豆包(Doubao)」は、2025年初頭に相次いで擬人型AIチャットボットサービスの終了を発表した。両サービスはユーザーとの自然な対話を特徴とし、特に若年層を中心に人気を博していたが、突然の終了通知は業界全体に衝撃を与えている。
サービス終了の背景には、中国政府によるAI技術への規制強化が指摘されている。特に2024年後半以降、国家インターネット情報弁公室(CAC)は、生成AIの安全性と倫理基準を厳格化する新たなガイドラインを相次いで導入。擬人型チャットボットが持つ感情表現や個人情報収集のリスクが問題視され、当局は事業者に即時対応を求めたとみられる。
また、AIチャットボットの乱用が社会問題化していることも要因の一つだ。一部ユーザーが千問や豆包を悪用し、フェイクニュースの拡散や他人になりすました詐欺行為に利用する事例が報告され、当局は規制の強化に踏み切った。これを受け、両社は法的リスクを回避するため、自主的なサービス停止を選択したと分析されている。
アリババとバイトダンスは、終了を発表した一方で、AI技術の活用を完全には断念していない。両社は規制に準拠した新しい対話システムの開発を進めており、例えばバイトダンスは「豆包」の代替として、限定的な用途向けのAIツールを試験的に提供している。アリババも、企業向けカスタマーサポートに特化したAIソリューションに軸足を移す方針だ。
今回の動きは、中国におけるAI産業の変革点を示している。政府は技術革新を促進しつつも、社会的リスクを抑える規制を強化しており、ネット大手はその綱渡りを迫られている。専門家は、今後は擬人型AIから、透明性と安全性を重視した「制御可能なAI」が主流になると予測している。