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ドイツのキール世界経済研究所は11日、ウクライナ侵攻開始から4年3カ月を超えたロシア経済に関する報告書をストックホルム移行経済研究所と連名で発表した。経済は崩壊していないものの、「構造的基盤が急速にむしばまれ、成長は停滞し、財政的余力も乏しく『終局の輪郭』が浮かびつつある」と指摘している。
報告書は、ロシア各地の製油所などを狙ったウクライナ軍の攻撃が原油の輸出量を減少させることに効果を上げていると分析。中東情勢の悪化に伴い原油価格が上昇する中でも、ロシアの財政面での効果は一時的なものにとどまる可能性が高いと指摘した。
今年第1四半期の原油・ガスによる収入は前年同期比で45%減だったとし、エネルギー収入の減少が財政を直撃している実態を明らかにした。報告書は、財政赤字が拡大し経済の持続可能性に疑問符がつくと警告している。
また、ロシア政府の財政赤字は今年1~3月で年間の推計値をすでに上回った。地方レベルでも3分の2以上の地域が昨年秋までに財政赤字に陥ったと分析し、戦費の増大が地方財政にも深刻な影響を及ぼしていると指摘した。
報告書は、今後もウクライナ軍によるエネルギー施設への攻撃が続けば、ロシアの輸出能力と財政基盤がさらに弱体化すると予測。ロシア経済の先行きに厳しい見通しを示した。(共同)