
中国国家統計局が10日発表した5月の工業品卸売物価指数(PPI)は前年同月比3.9%上昇し、3年10カ月ぶりの高水準となった。上昇率は4月の2.8%から拡大し、企業の出荷価格は3カ月連続でプラスを維持。世界的なエネルギー価格の高騰が主因で、イラン情勢の混乱が影響を及ぼした。
統計局は人工知能(AI)の応用拡大に伴うコンピューター関連需要の高まりも上昇要因と分析。一方で中国では内需不足が続いており、企業がコスト上昇を販売価格に転嫁できるかどうかが今後の経済の鍵を握る。
同時に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.2%上昇し、8カ月連続のプラスとなった。伸び率は4月から横ばいで、物価全体の動きは落ち着いている。
品目別では交通燃料が21.1%上昇し、ガソリン価格高騰を反映して4月の17.4%から伸びが加速。一方、中国人の食卓に欠かせない豚肉は16.1%下落し、食品全体では1.7%のマイナスとなった。
販売不振が続く自動車は1.1%下落。変動の大きいエネルギーと食品を除いたコア指数は1.1%上昇で、4月の1.2%からわずかに鈍化した。消費の回復ペースを巡ってはなお不透明感が残る。