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近年、昭和の雰囲気を色濃く残す「横丁」スタイルの飲食店が全国的に復活の兆しを見せている。外食大手チェーンも参入し、懐かしさと新しさが融合した空間は、若者や女性、さらには訪日観光客まで幅広い客層を魅了している。なぜ今、横丁が再注目されているのか。
コロワイドは2023年、東京・新橋に「昭和レトロ横丁」をオープンした。路地裏を再現したフロアに、焼き鳥やラーメンなど複数の業態が軒を連ね、客は自由に行き来できる。同社広報担当者は「単なる食事の場ではなく、体験を売りにしている」と話す。大庄も大阪・道頓堀に同様の施設を開業し、地方都市への展開も計画中だ。
この流れの背景には、SNS映えを狙う若年層の需要がある。昭和の看板やレトロな電飾、駄菓子屋のような内装が「ノスタルジックで新しい」と評価され、インスタグラムなどで拡散。訪日客にとっても、海外では味わえない日本の大衆文化を体感できるスポットとして人気を集めている。
ビジネス面では、複数店舗を一つの横丁に集約することで、一等地の賃料を分散できるメリットがある。また、各店舗が独立した運営を行うため、チェーン全体の売上を伸ばしやすい。業界アナリストは「単独出店よりリスクが低く、集客力が高い。今後も同様のプロジェクトが増えるだろう」と指摘する。
一方で、過度なレトロ演出が「偽物感」を招く懸念も指摘される。実際の昭和横丁が持っていた猥雑さや地域コミュニティの機能を再現できるかが課題だ。大手各社は、本物の古材を使った内装や、地元の老舗飲食店とのコラボレーションなどを模索し、差別化を図っている。