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47年前に初飛行したクラシックな戦闘機F-15「イーグル」を米空軍が新たに生産・配備する計画が明らかになった。米情報通信社ブルームバーグが2月中旬に報じたもので、2020年度予算から5年計画で総数80機の「新機」を発注するという。最新鋭のステルス戦闘機F-35が続々と生産、部隊配備されるなか、人間でいえば「中年オヤジ」が見直される理由とは――。(岡田敏彦)
F-15は米国マクダネル・ダグラス社(現ボーイング社)が開発・生産した戦闘機で、米空軍の主力として長らく運用されてきた。現在も本家の米空軍をはじめ、航空自衛隊やサウジアラビア、イスラエル各空軍などで多くが現役にあるが、試作機の初飛行は1972年。以後47年間の航空・軍事技術の進歩は著しく、旧式機種と見なされるのも無理はない。
しかも米軍は、レーダーに捉えられにくいステルス性を持った最新鋭の戦闘機F-35「ライトニング2」を続々と部隊配備中だ。欧州各国もF-35の導入を進めており、今年1月末にはオランダ空軍向け1号機が完成、同空軍へ引き渡された。また同月には製造メーカーの米ロッキード・マーチン社が300機目の完成と納入、米空軍ユタ州ヒル空軍基地への配備を発表するなど、F-35の生産・配備は順調に進んでいる。にもかかわらず、旧式のF-15を再生産するには、3つの理由がある。
最も大きな理由は「大型兵器を運べる」という点だ。F-35はステルス性を最優先して作られたため、ミサイルや爆弾は胴体下部のスペース(兵装庫=ウエポン・ベイ)に内蔵する方式を採用している。この設計により搭載量が限られる一方、F-15は外部ハードポイントに大型ミサイルや爆弾を懸架でき、対地攻撃や防空制圧任務で優位性を発揮する。
他の2つの理由は、運用コストの低さと近代化改修の容易さだ。F-15はF-35に比べて維持費が大幅に安く、既存の部品供給網や整備体制を活用できる。さらに、高度なレーダーや電子戦システムへのアップグレードが可能で、「F-15EX」として新造される機体は、最新のアビオニクスを搭載し、第5世代機との連携も視野に入れている。米空軍は短期的な戦力ギャップを埋めつつ、長期的なコスト効率を追求している。