中国人移住者の実相 『潤日(ルンリィー)』舛友雄大著 〈書評〉評・中島恵(ジャーナリスト)

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Yuki Tanaka
経済 - 24 5月 2026

「潤」という文字を見て、多くの日本人は「じゅん」と読むだろう。だが、昨今、日本メディアをにぎわしている中国人の話といえば、ピンと来る人がいるかもしれない。正解は「ルン」。英語の「run」(走る)から派生して、「中国脱出」「海外移住」などを表す中国語だ。

中国で厳しいゼロコロナ政策が実施され、2022年3~5月に上海でロックダウンが行われたが、その最中、大勢の人が検索したバズワード(流行語)だ。私が中国のSNSでこの情報をキャッチし、最初に記事を書いたのは同年4月末。住民の不満が一気に高まり、「潤」したい人が急増したのだ。

あれから3年。本書のタイトル「潤日」は中国人の日本移住を指す。「潤」する人は日本だけでなく、シンガポールや米国など世界各地に広がっているが、彼らが「日本」を目指す理由は、政治リスク、景気の悪化のほか、子供に中国の愛国主義教育を受けさせたくない、老後(中国語で養老)を安心して過ごしたいなどもある。

日本で「潤」する中国人が有名になったのは、タワーマンションを買いあさるといった現象が2年ほど前からメディアで取り上げられるようになったからだろう。現に、東京の豊洲、六本木、麻布などの高級物件を購入し、日本の「経営・管理」ビザなどを取得してやってくる中国人富裕層は増えている。彼らは「留学」や「就労」などの目的で日本にやってきた従来の中国人とは異なり、明確な日本移住の目的がない。目的は「中国脱出」だからだ。そのため、日本語があまりできなかったり、日本社会との接点を持たなかったりする。

本書では、有名進学塾に子供を通わせる中国人、中国風の「会所」(秘密保持できるプライベートクラブ)が次々と誕生している話、中国から日本にどうやって送金しているのか、といったきわどい話も出てくる。日本でいま、何が起きているのか、関心がある人の欲求に応えてくれる。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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