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スペインの名門バレンシアCFは7日、FC東京からMF佐藤龍之介(19)を完全移籍で獲得したと正式発表した。契約期間は2031年夏までの5年間。移籍金の詳細は非公表だが、複数の報道によれば総額400万ユーロ(約7億4000万円)を5回分割で支払う合意に達しており、保有権はバレンシアが85%、FC東京が15%を持つという。これにより、バレンシアのトップチーム史上初の日本人選手が誕生した。
2006年10月16日生まれの佐藤は、FC東京の育成組織(アドバンスクラス)出身。2023年にトップチームデビューを果たすと、2025シーズンは育成型期限付き移籍でファジアーノ岡山に加入。ここで大ブレイクを遂げ、Jリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞した。今季FC東京に復帰後も、明治安田J1百年構想リーグで19試合に出場し6得点を記録。さらに18歳237日という史上4番目の若さで日本代表デビューも飾り、世代別代表でも輝かしい実績を残している。昨年10月のU-20ワールドカップで活躍したほか、今年初めのU-23アジアカップでは大会連覇に貢献し、最優秀選手賞にも選ばれた。
佐藤は移籍に際し、FC東京を通じてコメントを発表。「このたび、バレンシアCFへ移籍することになりました。FC東京のサッカースクールアドバンスクラスから約10年間、このクラブで育てていただき、プロとしてプレーできたことを誇りに思います」と感謝の言葉を述べた。さらに「岡山への育成型期限付き移籍を経験し、FC東京に戻ってきたこの半年間は特別な時間でした。ファン・サポーターの皆さんの応援や期待を力に変えてプレーできた。その経験と自信があったからこそ海外挑戦を決断できました。FC東京から世界へ挑戦できることを嬉しく思い、自分の挑戦がアカデミー時代から育てていただいたこのクラブの未来につながれば」と語った。
ラ・リーガへの思いについては「小さい頃からの夢でした。その舞台に挑戦できることを本当に嬉しく思います。ワクワクしています」と率直な喜びを表現。そして「FC東京で育った選手として世界で結果を残すことが、クラブや応援してくださる皆さんへの一番の恩返しだと思っています。岡山の関係者の皆さんにも良いニュースを届けられるよう頑張ります。東京、岡山、応援してくださるすべての皆さんが誇れる選手になります」と意気込みを語った。
佐藤が加入するバレンシアは1919年創設の老舗クラブ。ラ・リーガ通算6度、コパ・デル・レイ通算8度の優勝を誇り、過去にはカニサレス、アイマール、ダビド・シルバ、ケンペス、ダビド・ビジャら名選手が在籍した。2000年代初頭にはチャンピオンズリーグで2季連続の決勝進出を果たし、レアル・マドリードとバルセロナに次ぐ“第3のクラブ”として君臨した。近年は財政難で低迷が続くものの、若手の台頭が目立つ。佐藤はこの環境で、10番を背負う世代別代表のリーダーとして、新たな歴史を刻むことになる。