
京都府南丹市立園部小の安達結希(ゆき)さん(11)が行方不明となり、市内の山林で遺体が見つかった事件で、京都府警は死体遺棄容疑で父親の逮捕状を請求する方針を固めた。これまでに府警は、安達さんの複数の親族から任意で事情を聴取するなど慎重に捜査を続けてきた。15日には安達さんの自宅への家宅捜索にも着手しており、強制捜査へと大きく舵を切る。捜査関係者への取材により、事件を巡る不自然な経緯が次々と明らかになっている。
父親はこれまでの説明で、安達さんを車で小学校付近まで送り「3月23日午前8時ごろに降ろした」と話していた。しかし、その後の捜査で安達さんは登校しておらず、学校周辺の防犯カメラにもその姿は確認されなかったことが判明している。学校側も欠席を把握しており、父親の説明と客観的な状況が食い違っている。府警はこの空白の時間帯における父親の足取りについて、重点的に裏付けを進めている。
遺体は4月13日午後4時45分ごろ、同校の南西約2キロの山林で、安達さんを捜索中の警察官によって発見された。安達さんが行方不明となった際の服装と一致していたが、なぜか靴は履いていない状態で見つかっている。司法解剖の結果、死因は不詳とされたが、死亡推定時期は3月下旬ごろと推定された。刃物などによる目立った外傷はなかったものの、遺棄された可能性が極めて高い状況だった。
事件を巡っては、遺体と所持品が離れた場所で発見されるなど、複数の疑問点が浮上している。安達さんが自ら行動し、事故死したとみるには不自然な状況であり、京都府警は事件性を視野に捜査を進めてきた。親族らへの任意聴取では、当時の家庭内の様子や安達さんの動静について詳しく確認が行われた模様だ。こうした積み重ねが、今回の逮捕状請求という重大な局面へとつながった。
府警は15日に行われた家宅捜索で押収した資料の分析を進めるとともに、父親からさらに詳しく事情を聴く方針だ。家宅捜索の結果や親族らの話などから、事件の全容解明に向けた詰め作業を急いでいる。11歳の少年の命が奪われた痛ましい事件は、身内による死体遺棄事件として立件される見通しとなった。警察は今後、遺棄に至る経緯や父親の関与について追及を強めるものとみられる。
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